今回は引き続き完全文の英文パターンを説明していきたいと思います。
英文パターンその2です。
「英文パターン2」は一言で表すと「○ = ○」 (イコールの状態)。
このことをおさえておけば、これからの説明がスッと頭に入ってくると思うので、
ぜひ意識して見てください。
★ポイント:英文パターン2をマスターしよう!
このページでも取り扱う内容は大きく分け2つです。
- 「英文パターン2」を作る代表格の「be動詞」。(いわゆる「 is・am・are」というやつですね。)
- 「look(見える)」「sound(聞こえる)」「taste(味がする)」など五感に関係する単語
僕は、②の五感に関係する言葉も、述語(V)として使われた時にはこの英文パターン2を作る単語の仲間として考えています。
簡単に言ってみれば、「 is・am・are」といった「be動詞」でできた文は、 「英文パターン2」の基本中の基本。
「look」「sound」「taste」など五感に関する述語(V)でできた英文は、少し表現が豊かになったパターン2の応用バージョンと考えても良いかもしれません。
このページを読み終わった後には、上記の2つの意味がしっかりと理解できていると思いますので、今回で「英文パターン2」の基礎をマスターしてしまいましょう。
「英文パターン2」を作る代表格の「be動詞」
それではまず、「英文パターン2」についてその大枠から考えてみることにしましょう。
何度も言いますが、パターン2である「S(主語) + V(述語) + C(補語)」の形は「イコールの状態」を表します。
そして、ある英文がこのパターン2だと見抜くのに、最も分かりやすいヒントとなるのが「be動詞」です。
上にある例文、
He is a scientist.
(彼は科学者です。)
を見れば分かるように、彼=科学者という関係が成り立っていますよね。
ちなみにですが、「SVC」の「C」の部分には、今回のように「人」や「物」といったいわゆる「名詞」が来ることもあれば、「幸せ」、「赤い」、「面白い」といった「形容詞」がくる場合があります。
◎例文
She is a doctor. [she = doctor]
↑「C」が「名詞」のケース
(彼女は医者です。)
I am happy. [I = happy]
↑「C」が「形容詞」のケース
(私は幸せです。)
ここまでは大丈夫でしょうか。
注意:「英文パターン2」と「be動詞+ 〜ing」(現在進行系)は別物!
ここで一つ注意点を挙げておきたいのですが、
この「英文パターン2」と明確に区別しておきたいものが一つあります。
それが「be動詞+ 〜ing」という現在進行系を表す文です。
※(SV.) =「英文パターン1」の現在進行形
He is running to the train station.
(彼は駅へと走っています。)
※ (SVO.) =「英文パターン3」の現在進行形
I am having a lunch.
(私は昼食をとっています。)
「be動詞」の後ろに「動詞のing形」をとっていることからも分かりますが、「be動詞+ 〜ing」の現在進行形は「英文パターン2」とはまた違ったものです。
「be動詞+ 〜ing」についてはまた違うページにまとめますので、ここでは少し注意して頭の片隅に置いていただけたらOKです。
五感に関する言葉に注目してみよう!
ではここからは、2つ目の内容である「look」「sound」「taste」といった五感に関係する単語を扱います。
「○ = ○」 (イコールの状態)というイメージは頭に残したまま、「英文パターン2」の応用バージョンを見ていきましょう。
ここでは「りんご」を例に取って説明します。
This apple is sweet.
(このりんごは甘い。)
これだと今までどおりの「be動詞」を使った文ですが、この文に「味がする」というニュアンスを加えて、少し表現を豊かにしてみます。
This apple tastes sweet.
(このりんごは甘い (味がする)。)
いかがでしょうか。「be動詞」の時と比べて少し彩りが加わったというか、
ちょっとオシャレになった感じがしませんか。笑
「look」「sound」「taste」など五感に関係する単語は、動詞として使われた時に、
このようにパターン2の文を作って、文の表現を豊かにしてくれます。
【※例) 五感に関係する単語】
もう少し例をあげてみましょう。
I am happy.
(私は幸せです。)
この文も、
I feel happy.
(私は幸せに感じている。)
She looks happy.
(彼女は幸せそうに見える。)
といった表現を作ることができますね。
- I = happy
- She= happy
基本的なイメージは、やはり「◯=◯ イコール」ですが、
五感に関係する単語を見つけた時には、パターン2の文かもしれないと敏感に反応してみてください。
英文は「文のパターン」と「使われている単語のイメージ」の組み合わせ!
改めてここで思い出して頂きたいのが、
英文は「文のパターン」と「使われている単語のイメージ」の組み合わせ!という言葉です。
「ベースとなる構造」+その構造の要素となっている「単語のイメージ」とも言えますね。
「英文パターン2」はS(主語) V(述語) C(補語)であり、このパターンが示すのは、SとCがイコールの状態というもの。これが、構造です。
そして、先程の「りんご」例で言えば、味覚に関係する単語「taste」の「〜の味がする」というニュアンス(単語のイメージ)が加わって「このりんごは甘い味がする」という英文が出来上がっているという考え方。これはもう大丈夫でしょうか。
この英文は「文のパターン」と「使われている単語のイメージ」の組み合わせ!という言葉は、今後ずっと出てくることになりますので、その度にぜひ意味を考えてみてくださいね。
終わりに
今回は「英文パターン2」について基本的な考え方を紹介してみました。
「be動詞」と「五感に関する単語」が使われたこのパターンにどんな印象を持ったでしょうか。
「be動詞」についてはシンプルですので、平坦な感じに聞こえますよね。
これはこれでよく会話でも使われますので良い悪いというのはありませんが、
五感に関する単語が述語(V)として使われた英文はとっても生き生きとした表現に聴こえませんか。
僕の感覚で言うと、ネイティブスピーカーはこういった表現をとても頻繁に使います。
Your song is great.
↓
Your song sounds great.
「あなたの曲はとっても良い」が「あなたの曲はとってもいい感じに聞こえる」となっただけで、少し英文に表情が付くというか、いわゆるちょっとネイティブっぽく聞こえたりします。
その他にも、
「〜になる」というニュアンスを加えてくれる「become」 や、
「そのままの状態でいる」という意味を持つ「keep」 や「remain」などは、
本当によく英語の検定試験等でも出題されるので、このパターンを作る単語の仲間として覚えておくと良いでしょう。
◎例文
- He is a teacher.
→He becomes a teacher.
(彼は先生です。→先生になります。) - They were silent.
→ They remained silent.
(彼らは静かでした。→静かなままでした。) - They were silent.
→ They kept silent.
(彼らは静かでした。→静かなままでした。)
「○ = ○」 というイコールのイメージを基準にして、そこにV(述語)として使われた単語のニュアンスが加わる。
この感覚を掴めるようになると、あなたの英語表現はより一層豊かになりネイティブスピーカーの感覚に近づきます。
今回の「英文パターン2」では、ぜひこの感覚的な部分もしっかり抑えて次のパターン3へ進んでいきましょう。