前回は、「英文=単語のイメージ+英文のパターン」という内容で、英文の捉え方と品詞について少しお話ししました。
その続きとして今回は、早めに知っておいて欲しい知識の一つ、英文の「動作のイメージ」を決めるという大切な機能を担う「動詞」を取り扱っていきます。
もう少し詳しく言うと、「自動詞」と「他動詞」という動詞の種類についてです。
私は、英文法を勉強して英文を読む訓練をする前の段階でこの「他動詞」と「自動詞」の違いをまず知っておくべきだと思っています。
その理由は大きく分けて2つ。
- 英文のパターンがすぐに分かり、英文が早く正しく理解できる
- 文が複雑になっても読解のヒントとなり、意味の取り間違いがなくなる
とても大切ですよね。でも全く難しい知識というわけでもありません。
単純だけど、これから勉強していく上で大きな助けとなってくれる「自動詞」「他動詞」の知識ですので、しっかり覚えておきましょう。
ポイント: 自動詞 / 他動詞 について違いとその重要性を理解しよう!
- 自動詞:主語で動作が完結する(SV)
- 他動詞:主語の動作が影響を与える (SVO)
まず自動詞と他動詞の違いについてその重要性を理解することから始めましょう。← ※これが本当に大事です!!!
英語の参考書で「自動詞」、「他動詞」などと説明されていますが、
極端に言うと、
- 「自動詞」とは、主語のみで動作が完結する動詞
- 「他動詞」とは、動作の対象に影響を及ぼす動詞
と覚えておいて問題ありません。
もう少し付け加えると、以下のようになります。
- 自動詞は主語(S) + 述語(V)で文が完成し、後ろに目的語(O)を必要としない!
- 他動詞は文を完成させるために必ず後ろに目的語(O)が必要!
最初に英語のパターンは5つという話をしましたが、実はこの「他動詞」「自動詞」の違いは、パターン1とパターン3の違いということもできます。
- パターン1は主語(S)で動作が完結。
- パターン3は主語(S)の動作が目的語(O)に影響を与える。
でしたね。
単語の中には自動詞・他動詞どちらの使い方も可能なものがありますが、
その場合大切なのは、その単語がどちらの使われ方をしているのかです。
では、なぜこの知識が必要なのでしょう。。。
その理由は、今後英文に触れていくことで痛感すると思いますが、
「自動詞」「他動詞」の違いが分からなければ、
英文の意味を完全に誤って解釈してしまうことがあるからです。
特に、文が複雑になった時に本当に苦労します。
でも逆に言えば、この違いがしっかり頭に入っていることで、
英文読解の精度は格段に高まります。
そんな気持ちで、以下の例文へと読み進めてみてください。
自動詞 / 他動詞 について違いをチェック!
まず、自動詞と他動詞の違いがはっきりと分かる例をご紹介します。
例)
- He runs in the park every night.
(彼は毎晩公園で走ります) - He runs a restaurant.
(彼はレストランを経営しています)
「run」という単語は、「走る」という意味で覚えられることが多いですが、
「〜を経営するという」意味でもよく使われます。
- 自動詞=「走る」
- 他動詞=「〜を走らせる」←このイメージから「〜を経営する」
自動詞の、主語 (=He) のみで動作が完結する感覚と、
他動詞の、主語 (= He) が動作の対象 (=restaurant)に影響を及ぼす
という感覚がなんとなくでもイメージできるでしょうか。
特に他動詞の「~を、どうするのか」という、動作の対象に影響が及ぶ感覚を意識してみてください。
ネイティブスピーカーの頭の中には、動詞の横に目的語が置かれた瞬間に主語の動作(=動詞のイメージ)が目的語に影響を及ぼす絵が浮かびます。
②のケースで言えば、彼が目的語 (restaurant)を走らせているイメージですね。
一方で、①の場合は「run」の横に場所(~で)を表す、前置詞・「in」が続いています。
この時点で、「run」の意味は「走る」となり、あとは「どこで走るのか」という具体的な追加情報(M)が補われていくという順番です。
ポイント: 自動詞とは!?
今回の記事を簡単にまとめておくと以下のようになります。
まず、このことをしっかり頭に入れておくことで、今後の文法の学習が確実に楽になりますので、
まず自動詞と他動詞の違いについてしっかり頭で理解できるまで何度も読み返してみてくださいね。