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【TOEIC】リスニングで満点を取るために常に気を付けていること総まとめ!

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近年、難化の傾向をたどっていると言われるTOEIC®L&R試験ですが、リスニングにおいても明らかに回答者が上手くひっかかるよう仕向けてある問題が増加しているように思われます。

それでも、高得点(または満点)を取ることが不可能かと言われると、そんなことはありません。回答者が誤りやすいポイントを理解した上で、今までよりもさらに注意深く音声を聴いたり、答えを予測できるよう前もって質問文を読む力を磨けば、TOEICのリスニング満点は十分可能です。

こちらは、過去3回分の僕のTOEICスコアになります。


リスニング 495/495

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リスニング 495/495

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リスニング 490/495

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トータルでTOEIC満点(990点)を獲得するのは中々難しいですが、リスニングに関しては過去9回の受験の内、7回分満点を取ることができました。

そこで、こちらの記事では僕が今まで数多くリスニング満点を獲得してきた経験をもとに、回答中に気を付けるべきことやひっかからないように注意するべきポイントなどを各パートごとで総まとめにして紹介します。

TOEICのリスニングで高得点を取りたい方や満点を目指す方にとって参考になれば幸いです。

Part1: 写真描写問題

TOEICリスニング試験のPart1は、写真の描写に適した説明を選択するパートです。
このセクションで気を付けるポイントを一言で表すとすれば、「先入観にとらわれず、絵を広く見ること。」に尽きます。

もう少し具体的に言えば、「人物強調されていると思われる物体に注意を取られすぎないようにして、写真の中の目立っていない部分も把握しておく」ことや、「説明音声の少し変わった視点にも注意を払う」ことなどが必要になってきます。

ここでは2つ、分かりやすい例を挙げてみます。
一つ目は、二人の女性が握手をしている写真です。

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(出典: 公式TOEIC®L&R問題集8 – Test1)

(A) One of the women is holding a file folder.
(B) One of the women is talking on the telephone.
(C) One of the women is adjusting the height of a chair.
(D) One of the women is standing in front of a desk.

正解はここをクリック!

正解: (D) One of the women is standing in front of a desk.

1番ストレートな見方をすれば、「The women are shaking their hands.」や、「The women are holing their hands.」などの音声が流れそうな場面ですが、実際の正解は、、、

One of the women is standing in front of a desk.
(女性の内の一人は、机の前に立っている)

普通なら「握手をしている女性が二人」という説明が最初に頭に浮かびそうな写真に対し、あえて「女性の内の一人は、机の前に立っている。」という、まぁ確かに間違いではないな。その言い方もできるなという言葉で表現する。

最近のTOEICのリスニングでは、このように少し視点をずらした説明を正解とする問題が増えている印象です。

それでは次の写真です。

TOEIC_listening_picture2

(出典: 公式TOEIC®L&R問題集8 – Test1)

(A) The woman is locking up her bicycle.
(B) The woman is strolling down a garden path.
(C) A picnic basket has been unpacked on the grass.
(D) Some tents have been set up in a park.

正解はここをクリック!

正解: (D) Some tents have been set up in a park.

回答者が注目するであろう女性ではなく、目立たい物体(テント)が正解となっている典型的な問題と言えます。この問題に限らず、作業を行っている人に注意を向けておいて、奥にあるモノの描写を正解とする。近年目立っているこの手のリスニング問題に正解するためには、やはり絵を見た時に全体を見回して目立たない部分が狙われる可能性も念頭に置いておかなければいけません。

最後に、もう1問だけ問題形式でご紹介しておきます。

TOEIC_listening_picture3

(出典: 公式TOEIC®L&R問題集8 – Test2)

(A) Some bricks are piled on a corner.
(B) Some wires are suspended above a street.
(C) Some cars are parked in a garage.
(D) Some buildings are under construction.

正解はここをクリック!

正解: (B) Some wires are suspended above a street.

この問題でも、注目が集まりそうな「車」や「家」は選択肢に入っていますが、実際の正解は「電線が通りの上に架かっている。」です。

やはり「少し変わった視点」から攻めてきているというのが分かるかと思います。
また、車や建物といった単語も他の選択肢の説明文で登場するので、音声をしっかり聞いて惑わされないよう注意が必要なのは言うまでもありません。

以上が、Part1の「写真描写問題」で特に注意するべきポイントです。
ここまで、絵全体を見ることの重要性や、少しずらした視点から絵を見ることの大切さを解説しましたが、これらはあくまで基本的なリスニング力が備わった上でのことです。

何が言いたいかというと、ストレートな表現で人物の行動を説明するのが正解というの場合も実際の問題にはもちろん登場します。変わったものの見方にこだわりすぎて、シンプルに説明してくる問題が正解できないのは本末転倒。あくまでも視野を広げて絵全体をしっかり見て、様々な説明音声に備えるのが1番大切です。Part1はそれができれていれば全問正解の確率を上げることができるでしょう。

Part2: 応答問題

TOEIC®L&RのPart2は、質問文の音声だけを頼りに返答として正しい英文を選択する問題となっています。

ここでは大きく典型的な2つのパターンに分けて解説していきます。

  1. 「When」や「Where」などの5W1Hで始まる質問文
  2. 「Do you〜?」「Have you〜?」で始まる「Yes/No」が基本の回答となる質問文

5W1Hで始まる質問文のパターン

このパターンの回答時にベースとなるのは、音声の質問者が最初に口にする5W1HWhen(いつ), Where(どこで), Who(誰が), What(何を), Why(なぜ), How(どのように)」の部分。これを軸に返事の音声を聞き分けていくことになります。

★Part2の基本的な Q.(質問) と A.(応答) のパターン例1

【5W1Hで始まる質問】
Q. When〜? → A. 時間、日時 
Q. Where〜? → A. 場所
Q. Who〜? → A. 人物の名前や役職など
Q. What〜?→ A. モノや言動など
Q. Why〜? → A. 理由
Q. How (often)〜? → A. 頻度

「When」と聞かれれば、「日時」を答える。「Where」と聞かれれば、「場所」を答えるなど、5W1Hの回答はある程度想像がつくでしょう。問題は、リスニング音声の返答者が、上のパターンから少し外れたひねくれた返答をする場合がある時です。

僕はこれを「ひねくれアンサー」と勝手に呼んでいます。

個人的にPart2の問題は、このひねくれアンサーによって問題の難易度に差が生まれ、誤った選択肢を選んでしまう回答者が増えるのだと分析しています。
では、実際にどのような問題なのか。以下にご紹介しておきます。

【難易度: 1 out of 3 stars

How often does the train stop here?

(A) A round-trip ticket.
(B) Every half hour.
(C) Only two miles.

(出典: 公式TOEIC®L&R問題集8 – Test1)

正解はここをクリック!

正解: (B) Every half hour.

この問題では、「How often〜?(どれくらいの頻度で〜?)」という問いに対して「every〜(〜毎です)」という返事をしており、非常に素直な返答であることが分かると思います。では、次の問題はどうでしょう。

【難易度: 1.5 out of 3 stars

How often are the storage tanks inspected?

(A) You can check the records.
(B) There’s a fuel station nearby.
(C) No, the inspector has left.

(出典: 公式TOEIC®L&R問題集8 – Test1)

正解はここをクリック!

正解: (A) You can check the records.

同じ「How often〜?」という頻度を問う質問に対しての返答で、頻度ではなく「今ままでの記録をチェックすることができますよ。」という返事で会話を成り立たせる。

【典型的なQ&A vs. ひねくれアンサー】

易) Q. How often〜 → A. Every〜.
Q.(どのくらいの頻度で〜ですか?)
→ A.  (〜時間 / 〜日おきです。)

難) Q. How often is it inspected?
→ A. Please check the records.

Q.(どのくらいの頻度で検査されていますか?) → A.  (記録を見てください。)

これはほんの一例ですが、このような少し捻った返答によってPart2の問題の難易度に差が生まれているのは確かです。さて、「ひねくれアンサー」がどんなものか分かったところでさらに難易度の高い問題も見ておきましょう。

【難易度: 3 out of 3 stars

When is my article going to be published?

(A) Your editor’s out of town this week.
(B) Yes, that illustration works.
(C) Because they finished earlier than expected.

(出典: 公式TOEIC®L&R問題集8 – Test1)

正解はここをクリック!

正解: (A) Your editor’s out of town this week.

何が難しいのかと言うと、「When」と聞かれて「日時」などで返答していないことはもちろん(ひねくれアンサー)ですが、それに加えて「editor(編集者)」が今街から離れている。→ つまり、「その質問の内容に答えられる人がいないよ。」という遠回しの言い方が正解とされている点、さらには、「editor(編集者)」と「publish (出版)」の関係性についても多少知識が必要とされる部分が非常にこの問題を難易度を上げていると言えます。

ここまで捻った問題はそれほど多くはありませんが、こういったタイプの質問・応答が実際の試験に登場する可能性があることは知っておく必要があるでしょう。

「Do you〜?」など「Yes/No」が回答となる質問文のパターン

Part2によく登場するもう一つの質問形式は、「Yes/No」で回答できる「Do you〜」や「Have you〜?」で始まる会話です。

例)Have you been to Japan before? – Yes, I have.
(訳: 前に日本に行ったことはありますか? – はい、あります。)

ここでは、5W1Hのパターンと同様に「どのように問題の難易度の差が生まれるか」についてと、「どんなひっかけ問題に注意すればいいのか」というポイントを中心に解説します。

★Part2の基本的な Q.(質問) と A.(応答) のパターン例2

【「Yes/No」が回答となる質問】
Q. Do you〜? → A. Yes, I do. / No, I don’t.
Q. Did you〜? → A. Yes, I did. / No, I didn’t.
Q. Have you〜? → A. Yes, I have. / No, I haven’t.

まずは、非常にシンプルな問題を例に挙げておきます。

【難易度: 1 out of 3 stars

Haven’t you heard back from the project manger?

(A) The back of the room.
(B) No, not yet.
(C) Can I see a menu?

(出典: 公式TOEIC®L&R問題集8 – Test1)

正解はここをクリック!

正解: (B) No, not yet.

「Have you〜?」の問いに問いに対して「No, not yet.」で返答している非常に分かりやすい会話です。

次に、注意が必要な問題の例です。どのあたりが注意すべきポイントなのかも考えながら問題に目を通すと良いでしょう。

【難易度: 2 out of 3 stars

Can I get fifteen meters of the fabric on display?

(A) The parking meter is paid.
(B) No, I didn’t go there.
(C) Sure, do you want the same color?

(出典: 公式TOEIC®L&R問題集8 – Test1(一部改変))

正解はここをクリック!

正解: (C) Sure, do you want the same color?

この問題は、個人的にひっかけポイントが2つ入っていると考えられる問題です。

一つは、Can I〜?の問いに対して、「No〜.」 で会話が成り立っているように見せかける選択肢(B)が用意されていること。そしてもう一つは、「meter」という単語が返答に登場する選択肢(A)で惑わせてきている点です。

リスニング試験の最中に、つい集中を切らしてしまうと(A)や(B)を選んでしまう、ということになりかねません。

特に、同じ単語似た音を持つ単語を使っていかにも返答として適切なのではないかと思わせる選択肢というのはPart2に限らず、リスニング問題全体に登場する可能性のあるひっかけポイントなので、「本当に会話として成り立っているのか」を注意しながら文全体の意味を掴んだ上で選択肢を聴き比べる必要があります。

 Yes / No で会話が成り立っているように見せかけている
 返答文に質問文と同じ単語・似た音を持つ単語が使われている

Part3: 会話問題

Listening_part3(出典: 公式TOEIC®L&R問題集8 – Test2)

リスニングで高得点を目指すに当たって、Part3から僕が特に意識するポイントは「回答のテンポ」です。

Part3は全39問で構成されています。
また、特徴として一つの会話文に対し3つの問いがあり、会話文の中でその問いの答えが順番に3つ出てくるのが基本です。考え方としては、これを13回分繰り返して39問になります。

【Point】
・問いは1つの会話につき3問、全部で13の会話が流れる (全39問)
・基本的に答えとなる音声は問いの順番(例32.→33.→34.)に流れる

ここからは具体的にイメージを用いながら、僕が考える「理想のテンポ」について解説します。

まず、Part3の始まりには約30秒の「Directions(問題の説明)」が流れます。
その30秒の間にするべきなのは、最初のグループ(問い32.〜34.)の「質問」と「選択肢」に目を通して、どんな内容の音声が流れるかを掴んでおくことです。

Listening_part3_1

32. Where does the man work?
(男性の仕事場はどこなのか?)

(A) At a theater
(B) At a radio station
(C) At an art gallery
(D) At a musical instrument shop

↑職場が分かる音声が流れる!!

33. What does the woman ask the business to do?
(女性は店に何をお願いしたか?)

(A) Post some signs
(B) Sponsor an event
(C) Mentor some students
(D) Change a policy

↑女性が何かお願いをする!!

34. Why is the owner currently unavailable?
(オーナーはなぜ現在都合がつかないか?)

(A) He is taking a lunch break.
(B) He is conducting an interview.
(C) He is on vacation.
(D) He is visiting a client.

↑オーナー不在の理由が述べられる!!

(出典: 公式TOEIC®L&R問題集8 – Test1)

全ての文章を読めない場合は、選択肢だけでもしっかり読み込みどんな音声が流れるか予想する時間を必ず取れるようにします。上の3つの問いだけを見ても、音声が流れる前から相当な情報が得られることが分かると思います。

また、少し細かいことを言うとペース的にはその次の3問は気にする必要はありません。
人間の集中力・記憶力には限界がありますからあくまでも一つ先の問題に集中しながら進めていきます。Listening_part3_2

一通り「質問」と「選択肢」に目を通した上で、設問に関する音声(会話)を聴きます。

質問の答えは基本的に順番通りに出てくるので、音声を聴きながら答えが出てきたところで回答用紙に印をつけるなりして、音声が流れている間で回答し終えることを目標とします。

【Point】
・答えとなる音声は問いの順番で流れるのが基本 (例: 32.→33.→34.)

例:
↓①男性の仕事場はどこか?(職場が分かる情報)
↓②女性は店に何をお願いしたか?(女性の依頼)
↓③オーナーはなぜ現在都合がつかないか?(オーナー不在の理由)

音声の順番としては、会話文の後に「質問」と「選択肢」を全て読み上げる時間が用意されています。この時間が約35〜50秒。本来回答するのに使うとされている時間です。

Listening_part3_3

ですが、リスニングで高得点を取る回答者は、会話文が流れている間に3問を解き切り、余った時間でしっかりと次の3問分の質問と選択肢に目を通しています。そして、次の3問に対する会話がどんな内容なのか予測する。要はこのプロセスをテンポよく繰り返すのです。

  1. 会話音声が流れて終わると同時くらいに3問の回答を終える
  2. 次の会話が流れるまでに、次の質問と選択肢に目を通し、どんな内容の音声が流れるか予想
  3. 1.と2. をできるだけペースを乱すことなく13回分繰り返す

実際の試験では、簡単に回答できない問題が出てきたときなどに多少ペースが崩れてしまうことは問題ありません。ただ、テンポが少し乱れた時には、なるべく問題を早く解いてペースを戻したり、思い切って一問捨てるなど自分なりのルールを持って臨むことをお勧めします。

そうすれば気持ち的にも少し余裕を持ってPart3に取り組むことができます。

Part4: 説明文問題

リスニングセクション最後となるPart4は30問で構成されています。
Part4もPart3と同様、一つ長い音声に対し3つの問いがあるので、考え方としては3つの問いを1グループとて、10回分繰り返すという感じです。

Part3とPart4の大きな違いについては、Part3は複数人の会話が音声になっていますが、Part4では一人の人物のみが話しをします。そのため、会話の切れ目がないことや、実際に時折早いスピードで音声を読み上げる人物がいたりするので、集中力が切れやすいリスニング後半ではありますが緊張を緩めずに取り組む必要があります。

ただ、それ以外は基本的にPart3と考え方は同じ。やはり大切なのは「回答のテンポ」・「自分なりのリズム」です。

良いテンポを意識した回答の仕方については、先述のPart3の部分で詳しく解説してたので、ここでは省略します。

その代わりに、回答者がリズムを崩しやすいポイントの一つであるビジュアル問題について少し触れておきたいと思います。

ビジュアル問題で注目すべきポイントを解説!

Part3とPart4には、必ず「マップ」や「グラフ」、「表」などといったビジュアルを解読した上で音声の内容と照らし合わせて回答しなければいけない問題が登場します(各パート2〜3問が基本)。

ここまで説明してきた回答のテンポをなるべく乱さないためにも、どういった点に注意しておけばいいのか備えておく必要があります。

実際に以下の例題を見て、「注目すべき点」と「ビジュアルがどのように回答と結びつけられるのか」という部分を確認しておきましょう。

part4_picture1(出典: 公式TOEIC®L&R問題集8 – Test1)

Q. Look at the graphic. Which number will change for the next year’s model?

(A) 20
(B) 10
(C) 25
(D) 350

この問題を目にした時にまず着目すべきポイントは、問題の問いビジュアルの数字の部分です。特に選択肢の数字がビジュアルの数字を表していることに注意を払います。

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音声ではこの数字「20」「10」「25」「350」が話されることはほとんどありません
その代わりに、判断材料としてその数字に関係している内容の音声が流れることによって回答が導き出せる仕組みになっています。

見ての通り、問題の問いは「来年のモデルについてどの数字の部分が変わるか?」です。

例えば、選択肢の20は「20% OFF」なので、来年のモデルについて値下げの話しであれば回答が(A)になる可能性が高く、10は「10年間保証」のことなので、保証についての音声であれば(B)。スペースに関する内容であれば「20立方フィート」の(C)になる可能性が高いといった具合です。

この問題の回答の根拠となる音声の部分を見てみると、

【回答の根拠となる音声】
The manufacturer is replacing it soon with next year’s model. It’ll have a little more storage space inside.
(製造メーカーは来年のモデルと取り替えようとしています。それは内部の収容スペースがもう少し広くなる予定です。)

よって、答えは(C)。このような思考回路で問題を解いていくのですが、やはり音声が流れる前に「注目すべきポイント」にしっかりと目を通してどんな内容かを予測する準備が大切となります。

それでは、次の問題に移ります。苦手な人が多いと言われる位置に関するものです。

part4_picture2(出典: 公式TOEIC®L&R問題集8 – Test2)

Q. Look at the graphic. Which unit the speakers does the man choose?

(A) Unit 101
(B) Unit 103
(C) Unit 105
(D) Unit 107

先述した通り、「選択肢(Unitの番号)が音声で読み上げられることはほとんどない」というのをまず頭に入れておきましょう。その上で、マップ系のビジュアルが出てきた際に特に注意するべきポイントは、以下の二つです。

  1. それぞれのエリアの大きさや形
  2. それぞれの位置

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それぞれのUnitの大きさや形、位置に注意しながら各Unitについて明確に違う特徴を探します。まず形はどれも長方形で同じなのであまりヒントになりません。大きさは「Unit 101」と「Unit 107」が大きく、「Unit 103」「Unit 105」が小さいということが分かります。

もう一つのヒントとして、それぞれ横に「Fitness Center」や「Grocery Store」といった特徴的な施設があることに気を配る必要がありそうです。

【与えられた情報から分かる各Unitの特徴】

(A) Unit 101
→ スペース: 、位置: Ice Cream Shopの横

(B) Unit 103
→ スペース: 、位置: Fitness Centerの横

(C) Unit 105
→ スペース: 、位置: F.CenterとG.Storeの間

(D) Unit 107
→ スペース: 、位置: G.StoreとIC.Shopの間

頭の中でこのような整理ができていれば完璧でしょう。

実際の音声では、以下の情報が回答の根拠となっていました。

【回答の根拠となる音声】
PersonA: The units on either side of the grocery store are too small.
(食料雑貨店の横の区画はどちらも狭すぎます。)
PersonB: Well, the end units are larger.
(端の区画の方が広いですよ。)
PersonA: I like the unit next to the ice cream shop.
(アイスクリームショップの隣の区画がいいですね。)

「Unit103 & 105は小さすぎてダメ」→「端のUnit (101 &107) は大きい」→「アイスクリーム店の横 (Unit 107) が良い」。このようにして回答(D)に辿り着く問題です。

マップ問題では「それぞれのエリアの大きさや形」と「それぞれの位置」が非常に大切な情報と言いましたが、それに加えて場所を示すときによく登場する表現は確実に聞き取れるようにしておきたいところです。

★場所を示す表現

・near〜・・・ 〜の近く
・next to〜・・・ 〜の隣、横
・close to〜・・・ 〜の側
・on the side of〜・・・ 〜の横
・the adjacent〜・・・ 隣接する〜

音声がどのエリアのことを伝えようとしているのかを聴き逃さないためにも、これらの表現は敏感に反応できるようにしておくと良いでしょう。

 

紹介する例題は次で最後となります。

Listening_part4_3
(出典: 公式TOEIC®L&R問題集8 – Test1)

Q. Look at the graphic. For which day will the menu be changed?

(A) Monday
(B) Tuesday
(C) Wednesday
(D) Thursday

これまでの例題の内容を踏まえると、音声を聞く前の段階で何に注目すべきかが、そろそろなんとなく見えてくるかと思います。

問い「どの日のメニューが変わるか?」に対して「各曜日」が選択肢となっています。

曜日が読み上げられるケースはほとんどないので、今回の場合ではそれ以外の情報:

タイトルは「日替わりの特別料理」

各曜日ごとのメニュー

に注目しながら、「読み上げられる内容はおそらく、ある曜日のメニューが何らかの理由で変更になるな。」という予測を立てた上でメニューに関連する事柄の音声に備えます。

Listening_part4_3_1

それでは、問題の回答の根拠となる音声についても確認しておきましょう。

【回答の根拠となる音声】
Our supplier for seafood has delayed the shipment of fish until next week, so we’ll have to offer something else instead of the fish sandwich.
(当店の水産物の仕入れ先が来週まで魚の出荷を先延ばししたので、私たちは魚のサンドイッチの代わりに何か別のものを提供しなければなりません。)

「水産物(魚)の仕入れ先の都合で、(B)のTuesdayに提供している「Fish Sandwich」に影響が出た。」という音声が回答の根拠として使われている問題でした。

Part3とPart4では、このようなビジュアルに関する問題がそれぞれ2〜3問分用意されています。

ビジュアルが絡んだ問題は、この記事のPart3で詳しく紹介した「回答のテンポ」を狂わせてくる可能性が高い問題の一つです。

リスニング問題の満点を目指すのであれば、必ず出題傾向にあるビジュアル問題のパターンとその対策を怠らないようにしておくと良いでしょう。

★この記事で使われている参考書をご紹介★


TOEIC®L&R試験を受ける前に必ず解いておいた方が良いのが公式問題集です。TOEICのリスニングはPart1〜4で構成されていて、自分の苦手な部分を好きな参考書で集中的に学習するのも効果的な勉強法とは思います。ただ、
実際に試験を作成している機関が制作した問題集を解くことによって、本番のレベルをしっかりと把握しておくことができるし、記事で紹介した「自分なりの良いテンポ」を確立することができます。試験準備の総仕上げにも適しているので必ず本番前に1回は解いておくことをオススメします。

終わりに: リスニングで満点が取れる時の感覚とは?

最後に少しだけ、リスニング満点が取れる時の感覚について触れておきます。

よく知られた事実として、TOEICリスニング試験の満点は必ずしも全問正解である必要はありません

僕も試験中によく、「あっ、今集中を切らして答えの部分を聞き逃したな。。。」ということがあるのですが、個人的にはこの聞き逃しが2〜3問くらいに抑えられれば満点の結果が返ってきています。(おそらくTOEIC満点経験者であれば、リスニングは2、3問落としても満点は出せると考えている方が多いと思います。)

ということは、試験中に非常に大切になってくるのが聞き逃しの後のリカバリーです。

リスニングは「問い」&「選択肢」の先読みも大切な要素なので、聞き逃した部分についてあれこれ長い間思考を巡らせてしまうと、当然後の問題の正解率に影響が出てきます。

もし聞き逃し等で回答に自信が持てない問題が出てきたら、思い切ってその一問を捨て、次の問題の準備(先読み)にしっかり時間を当てる。こんな感じで全問正解したい気持ちをコントロールして、全体での間違いを2〜3問に上手くまとめても満点は取れるわけです。

リスニングの音声は一度しか流れませんから、音声を聞き逃してしまうと、その問題はどう足掻いても正解の確証が取れないでしょう。

その問題に気を取られて、後に続く問いの回答ペースを完全に乱してしまうことはとてももったいないことだと言えます。

誰しも人間なので、試験中ふとした瞬間に集中力が切れてしまうのは仕方のないことです。そんな時に「どのようにしてペースを戻すか。」「自分ならばとうすれば全体的に余裕のあるペースを保てるか。」満点の秘訣はこういった部分にあると言えるかもしれません。

 

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