日本人配偶者ビザ: マッチングアプリ・マッチングサイトで出会って結婚のケース

今回の記事では、マッチングアプリ紹介業界の会社を通じての国際結婚などのケースについて、それらの注意点をご紹介していきます。

まずはマッチングアップリ・マッチングサイトを通じて知り合い、交際がスタート、その後結婚に至った、というケースから。

昨今、マッチングアプリを通じて出会う男女はますます増えており、そこから真剣交際を経て結婚に至るケースも少なくないと思います。

私の友人にも、マッチングアプリで出会い、長期に渡って仲良くお付き合いを継続しているカップルがいますし、そういったアプリに対する抵抗感は年代が若くなるにつれてますます薄くなっているのでないでしょうか。

マッチングアプリの長所を挙げるとすれば、「出会う前に相手の情報を知ることができる」というのがあげられます。

例えば、趣味・嗜好が似ている相手であれば、自ずと出会ってからの会話も弾むだろうから早く出会いたい。でも、そもそも趣味嗜好が合う相手を探すこと自体、普通の出会いでは時間がかかりますし、毎回毎回待ち合わせをして対面で相性を確認していてはキリがない。

その点、マッチングアプリであれば、相手情報を参照することで気になる相手を探しやすいですし、会いたい相手とだけ合えばいいなど、タイパ (時間対効果)を重視する現代の人にとって受け入れやすいというのは、ある種必然的なことであるとも言えます。

 

では、配偶者ビザの審査においてマッチングアプリはプラスに働くのでしょうか。

言い換えれば、入管の審査官がマッチングアプリを通じて出会い、結婚した国際カップルの書類を見て、「彼らはタイパ重視のスマートなカップルだね、信憑性バッチリ、許可許可!!」となりやすいか、と言えば決してそうはならないでしょう。

むしろマイナスに働く場合が多いです。

それはやはり、アプリによっては、不真面目な遊び目的なものがあったり、悪徳商法に利用されたり、とマッチングアプリのネガティブな部分を簡単には払拭しきれないからと考えばよいと思います。

根本的な話、あなたとあなたの配偶者のことを全く知らない人 (審査官) に、「私たちはマッチングアプリを通じて出会ったのですが、その使用目的は当初から真面目な出会いを求めるための至極健全なものです、そして結婚に至りました。信じてください。」

こう言われて、すぐに「はい、信じましょう。」というのは無理があるということです。

では、どのような情報を集めて審査官の疑念を取り払うのが効果的でしょうか。。。

前置きが、少し長くなりましたが、マッチングアプリ・マッチングサイトを通じて出会った場合には必ず、1). そのアプリの概要、2). 運営会社の信頼性、3). 会員の情報セキュリティの強固さなどを理由書に盛り込むようにしましょう。

必要なのはできる限り「客観的」にあなたの主張 (「真剣な愛を育んで結婚した」ということ)をサポートするデータなどです。

(※上記をできる限り客観的なデータで示す)

国際結婚相談所のお見合いなどはどうか?

もう一つのケースについて触れておきます。
それが、国際結婚相談所を介してのお見合いで結婚した場合です。
こちらの場合には、さらに配偶者ビザ申請の難易度が上がると考えた方がいいでしょう。

理由は、日本での滞在目的や、不正な就労目的を持って悪用されたケースが過去に散見されていたからですね。入管からすれば、「日本人配偶者ビザ悪用の温床になっているのでは」と懐疑的な立場から結婚の信憑性を審査せざるを得ないのです。(業者によってはマークされているようです。)

ですが、もちろん「国際結婚紹介所を介して出会ったが、本当に真剣な交際を経て結婚に至った」というカップルもいますよね。

その場合にはどのような情報が必要かを列挙しておきます。


(※上記に加え、信頼性を説明できるものがあれば出せるだけ提出)


その他の点においては、どの申請者においても共通する内容である「一定以上の交際実績を積み上げる」、そして「それを証明する・裏付ける書類を地道に集める。」

これらは配偶者ビザ申請の際に共通して必要となってきます。

//結婚の信憑性を高める書類の例//

・出会い→交際→結婚までの経緯を文章で詳細に説明
(まずは全体的な経緯を文章で「理由書」にまとめる)

・交際から結婚、そして結婚後への2人の生活の流れが見て取れる写真
(同じ日に複数枚写真を撮っていても物的証拠としては効果的ではありません。)

・Lineなどのメッセージアプリでのお互いのやり取りをプリントアウトして提出

要約すると、日本人配偶者ビザを申請する際には「婚姻関係の信憑性」を立証する必要がありますので、ベースとして「出会いから交際、結婚に至るまでの経緯を説明した理由書」、そして「結婚までの経緯のストーリーと一致する写真やお互いのメッセージのやり取り」がしっかりとあれば効果的です。

その上で、今回の記事で触れたようなマッチングアプリや紹介業界の会社を通じての国際結婚などのケースの場合には、上乗せでアプリや紹介所の信頼度を説明する。

これを基本と考えれば、自ずと必要書類や効果的な提出用のデータを揃えることができると思います。

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