日本人配偶者ビザ:「税の滞納」は大丈夫?

税金や健康保険の支払いが遅れていたり滞納している場合、日本人配偶者ビザの審査には影響を及ぼすのでしょうか。

答えは「Yes」です。

会社勤めの方であれば、基本的には健康保険に加入しており、給料から天引きされる仕組みとなっている場合が多いのであまり心配はいらないかもしれません。(年金も同様である場合が多いでしょう。)

ですが、個人事業主の方や会社経営者の方であればご自身で支払いを行っている人も多いはず。

そんな時に問題となる可能性があるのが、税金の滞納です。

税金は国税・地方税のどちらでも滞納はアウト。未納がある場合は、確実に不許可になるというほど深刻な問題です。

税金の納付状況の申告については、地方税の納税証明書で行われることになります。

上記の画像の未納額の部分を参照して、「0円」なら問題ありません。

心配であれば区役所や市役所に相談へ行き、もし「未払い」分があるならきちんと支払った上で納税証明書を発行してもらいましょう。(納期限未到来の部分は、数字が入っていても問題ありません。)

また、所得税の納税証明書は提出不要ですが、入管の審査でしっかりチェックされます。

「健康保険」や「年金」の滞納はどうなのか?

続いて、「健康保険」・「年金」にまつわる納付状況についてですが、これらは現時点では審査の対象外となっています。

ですが、、、後々とても大切な内容となってきます。

なぜでしょう?

配偶者ビザの許可取得後のことを少し考えてみましょう。

日本人配偶者ビザで許可が下りる際には、在留期間として5年、3年、1年、6ヶ月のいずれかが与えられることになりますね。

これらの期間を終えた後には、人によっては更新があったり、「永住権がほしい・帰化したい。」などということを念頭において生活をしている方も多いはずです。

「永住権」取得及び、「帰化」に関する期間要件

「永住権」の要件: 原則として引き続き10年以上日本に滞在していること
(日本人の配偶者に当たる者であれば期間要件の緩和あり)

「帰化」の要件: 引き続き5年以上日本に住所を有すること

(こちらも日本人の配偶者に当たる者であれば期間要件の緩和あり)

「永住権」や「帰化 (日本国籍取得)」の許可申請をするときは、納付状況と納付遅れが厳しくチェックされます。 (これらのケースでは1日でも遅れたら不許可となるほどシビアです。)

ですので、将来的に永住ビザや帰化を検討される場合は、配偶者ビザの段階であっても、他の税金同様、年金や健康保険の支払い状況に気を付けなければいけませんね。

可能であれば口座振替にしておくと安心ですし、そのことが審査官を説得するための証拠資料にもなり得るでしょう。

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