英文法

分詞構文をわかりやすく解説!

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分詞構文を理解するには、まず最初に接続詞の基本的な役割を理解しておく必要があります。

この接続詞の役割を簡単に言うと、2つの完全文をつないで、
[接続詞+完全文, 完全文]という構造の英文を作るというものです。

★接続詞が作る英文の構造

[接続詞+完全文, 完全文]

これを踏まえた上で分詞構文の説明に入りましょう。

分詞構文の基本的な構造パターン2つ!

まずはその文の構造からです。

分詞構文には「〜ing, 完全文」の場合と「〜ed, 完全文」のパターンがあります。
これを決めているのは主語が能動(する側)なのか受け身(される側)かが決め手です。

主語が能動の形(する側)→「〜ing, 完全文」

主語が受け身の形(される側)→「〜ed(過去分詞), 完全文」

基本的な例題を見ていきましょう。まずは主語が「する側」のケースです。

分詞構文の構造パターン①「〜ing」

・Living in Kyoto, I see many tourists who are from other countries.
(京都に住んでいるので、外国からの旅行客をたくさん見かけます。)

「Living 〜, 完全文」という典型的な分詞構文の形をしている上の文ですが、どうして訳のような意味になるのか。そもそも「京都に住んでいるので」という理由を示す「〜ので」なんて訳はどこから生まれるのか。。。

それを理解するためにまず、分詞構文の英文が作られる時のルールを見ていきましょう。

ルール①:主文と副文(接続詞がある文)の主語が同じ場合は、接続詞と副文の主語を消すことができる

上の文を分詞構文が作られる以前の形に戻すと以下のような英文になります。

Because I live in Kyoto, I see many tourists who are from other countries.

このように、
I live in Kyoto.
と、
I see many tourists who are from other countries.
という2つの文が接続詞「because」で接続された文が出てきます。

ここで分詞構文を作る時のルール①を見てみましょう。
主文である「I see many tourists who are from other countries.」と、
副文である「I live in Kyoto. 」の主語はどちらも「I (私)」で同じになっています。

そこで、

Because I live in Kyoto, I see many tourists who are from other countries.

このように副文の主語と接続詞を消しとります。

Live in Kyoto, I see many tourists who are from other countries.

という文が生まれましたね。

ここで分詞構文のルール2つ目の出番です。

ルール②:接続詞が消されたことが分かるように副文の動詞には「ing」もしくは「ed」が付く。

例文のケースでいうと、
副文である「I live in Kyoto.」の動詞が「-ing」の形に変化します。
これによって生まれたものが下記の分詞構文の英文というわけです。

Living in Kyoto, I see many tourists who are from other countries.

ここまで理解できたら分かるように、分詞構文が使われている文では接続詞が省略されているため、訳す際にその接続詞の意味を付け加えてあげる必要があります。

そして、その意味は大きく分けて以下の6つとなっています。

★分詞構文を訳す際の接続詞の意味

  • becase -「〜ので」
  • as -「〜ながら」
  • when -「〜の時」
  • though -「〜だけれども」
  • if -「もし〜なら」
  • and -「そして〜」

念の為、こちらも分詞構文のルールとして先程出てきたルールに加えておきましょう。
ルール③:分詞構文は接続詞が省略されているので「becase / as / when / though / if / and」の意味を付け加えて訳す

次に主語が「される側(過去分詞)」の例題をご紹介します。

分詞構文の構造パターン②「 〜ed(過去分詞)」

Seen by the police officer, he started to run away from the place.
(警官に見られた時、彼はその場から走り去ろうとした。)

もともとの文は接続詞「when」で繋がれた以下の英文です。
When he was seen by the police officer, he started to run away from the place.

ルール①に従って接続詞と副文の主語が削除され、ルール②によって動詞(ここでは be動詞)が-ingの形に変化します。

→Being seen by the police officer, he started to run away from the place.

ここで受け身の分詞構文の場合に注意するポイントが1点あります。

それは、分詞構文「Being」は省略してもいいというルールです。
(★実際の英文では「being」が省略された文が多い印象です。)

→Seen by the police officer, he started to run away from the place.
(警官に見られた時、彼はその場から走り去ろうとした。)

これで主語が「される側」になっている分詞構文の英文が完成です。

分詞構文のルール

  • ルール①:主文と副文の主語が同じ場合は、接続詞と副文の主語を消す
    ★受け身の分詞構文の場合は「Being」も省略可!

  • ルール②:接続詞が削除された目印に副文の動詞には「ing」又は「ed(過去分詞の形)」が付く

  • ルール③:分詞構文は接続詞が省略されているので、
    「becase / as / when / though / if / and」の意味を付け加えて訳す

以上が分詞構文の基礎になります。

ここでは分詞構文の訳し方について6通りの接続詞の意味から選択するという紹介の仕方をしましたが、

理想は英文を読みながら、主文と副文の関係を瞬時に判断してその関係を補う形で自然に意味がとれるようになることです。

原則は副文が主文に説明を加えている。
これが分かっていれば主文と副文の関係に沿った意味の訳が頭に浮かぶようにできていることが理解できてきます。

なので慣れてきたら、6つの訳し方は参考程度でとらわれないようしたいですね。

多くの英文に触れているうちに、
「分詞構文だから訳し方は〜通りあって。。。」といった思考からは離れて、
左から右に意味を補いながら自然に英文解釈できることを目標にしてみてください。

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