英文法

SVOの英文パターン3をわかりやすく解説!

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それでは今回も引き続き完全文の英文パターンを説明していきます。
英文パターンその3です。

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「他動詞」が述語(V)となっているこの「英文パターン3」は 主語(S)、述語(V)、目的語(O)で構成されている英文。

今までの復習的な内容も多く出てくることになりますが、今回は、

  1. 「他動詞は主語の動作が目的語に影響を与える!」を再確認
  2. 「英語は配置の言語」と言われる理由!

の2点に絞ってお話していきます。

ポイント:英文パターン3をマスターしよう!

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まず、「英文パターン」を紹介していくにあたって、最初のあたりで、

  • 自動詞は目的語が必要ない=自分1人の力で生きていける、という意味で「自」動詞。
  • 他動詞は目的語が必ず必要=他の力を必要とする、という意味で「他」動詞。

という考え方をご紹介しましたが、もう「自動詞」と「他動詞」の違いについては大丈夫でしょうか。

今回は「英文パターン3」を作る「他動詞」のお話となります。

他動詞の基本的な役割は「後ろの目的語に影響を与える!」

それでは次の例文を確認してみましょう。

◎例文

I broke the window.

(私は窓を割りました。)

※ “broke” は“break” =「〜を壊す」の過去形

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先程の考え方を当てはめると。。。

“break”という動詞は目的語(O)という「他」の力を必要とします。

別の言い方をすると、この「break」という他動詞の後ろには「影響を与えられる物(壊されるもの)」が必ず必要だということです。

例えば、会話中に「I broke.」 とだけ言って止まってしまうと、
必ずと言っていいほど「You broke what ??? (何を壊したの?)」
という返事が返ってくるでしょう。

それは、この I broke. が「不完全文」な文であり、目的語が抜けているという「物足りなさ」を感じさせるから。

他動詞が動詞で使われている時には、その動詞が後ろの目的語をガシッと掴む感覚(影響を与えている感覚)がないとスッキリしないのです。

make、 buy、 teach、 give、 などといった、いわゆる「他動詞」はたくさんありますが、英語が分かる人というのは、「不完全文」を見た時に「あれ?他動詞なのに目的語がないぞ?」と敏感に反応します。

この「目的語(O)が足りないことを察知できる感覚」のようなものが必ず頭の中に入っているわけですね。

一方で動詞が「自動詞」だった場合は「自動詞」とは、主語のみで動作が完結します。

◎「英文パターン1」の例(自動詞が使われた英文)

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改めて言いますが、この「主語(S) + 述語(V)で文が完成し、後ろに目的語(O)を必要としない」のが「自動詞」でしたよね。

「自動詞」と「他動詞」については、その違いがもうしっかり理解できたでしょうか。

「他動詞」は目的語(O)をガシッと掴んで影響を与えている!、というこの感覚。。。
ここで今一度、「自動詞」と「他動詞」をしっかり区別して覚えておきましょう!

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もしここでつまづいているようなら「英文パターン1」のページへもどりましょう!

「英語は配置の言語」と言われる理由!

それでは、2つ目の内容です。

この「英文パターン3」まで来たところで、ぜひ話しておきたい英語の概念があります。

それが、英語は配置の言語というもの。

以前のページで英文の構造や、主語(S)、述語(V)、目的語(O)などといった英文を構成している要素についても少し触れる機会がありましたが、

英語には「主語(S)の所定の場所」「述語(V)の所定の場所」というように、場所によって単語の機能が決められているという特徴があります。

つまり、文のどの位置に単語を配置するかで、その単語の機能が決まるわけです。

これでは、すこし説明が分かりにくいと思いますので、例をあげて解説してみます。

例えば、「call」という単語があります。

call

【名詞】電話
【動詞】〜に電話をかける

「目的語(O)」として「名詞= “電話”」という意味で使われた場合は、

◎例文

I got a call.
(私は電話をもらった。)

述語(V)である「動詞=get(〜を手に入れる、もらう)」の影響を受ける「目的語(O)」なのがお分かり頂けると思います。

ではもう一文。
次はどうでしょうか。

She called me in the afternoon.
(彼女は午後に電話をくれました。)

この文では “call” が動詞(〜に電話する)として述語(V)の位置で使われているのが分かりますよね。

これは「英文パターン3」である「主語(S) + 述語(V) + 目的語(O)」のパターンにおいて、 “call” を述語(V)の場所に配置するということで、“call” という単語に、「この英文では (〜に電話をする)という意味で機能してしてね! 、と指示しているようなものなのです。

僕はこの法則とも言えるルールがあるからこそ、英語特有(英語らしい)の表現が成り立つと考えています。

最後にその英語らしい表現を象徴した少し面白い表現をご紹介してこのページを終わりにしましょう。

どんな意味になるか少し考えてから、後の説明を読んでみてくださいね。

「baby」が動詞になるとどんな意味になる?

◎例文

He babies his car.

(※ babies = “baby (赤ちゃん)” の3人称単数)

先程の『英語の配置』の考え方を当てはめてみましょう。

”baby” という単語は「述語(V)の位置」、つまり「動詞」として使われていることが分かると思います。

では 「“baby”(赤ちゃん)」は動詞にして訳さなければいけませんね。

ですが、直訳すると「彼は彼の車を赤ちゃんする」(?)というなんとも不思議な日本語が生まれてしまいます。笑

少し想像力を働かせて “baby” の動詞の意味を捉えてみましょう。

ここでの “baby” は「赤ん坊を優しく扱う様子」を意味しています。

【動】baby = 赤ちゃんのように扱う」

ここから、「とっても大切にする」という意味が生まれていると考えれば何となく、
車を傷一つ付かないように大切にしている彼の姿が浮かびませんか?

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英語には時折このように、普段「名詞」として使われる単語が「動詞」の位置(述語(V)の位置)で使われるケースがあります。

そんな時は、ぜひこの『英語は配置の言語』という考え方を思い出して、文脈に適した訳を想像してみましょう。

今回は「英文パターン3」についてお話してきました。

これで、残るは「英文パターン4」と「英文パターン5」の2つ。
今までの内容がきっちり分かっていれば、決して難しくありませんので、引き続き頑張っていきましょう。

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