学校では第4文型として習うこの「SVO1O2」の英文パターン。
この形を取れる動詞の大きな特徴は「どれも“give”のニュアンス」を持っていることに集約されます。
どういうことかと言うと、「give (第4パターンを作れる動詞) O1O2」で「O1にO2を与える」というニュアンスが相手に伝わるということです。
このことを知っているだけでも英文解釈、英会話といった実践的な場面ですぐに役立てることができます。
ここではそんな英文パターン4について最低限必要な知識の解説です。
この記事のポイント:英文パターン4をマスターしよう!
冒頭でお話したように、この英語の第4パターンの基になる動詞を考えた時まず思い浮かぶのはズバリ「give」という動詞です。
ギブ・アンド・テイクだったり、最近ではギブ・アンド・ギブという言葉も使われたりしますので、「give」は日本人にとってもかなり馴染みのある単語でしょう。
この「give」(〜を. . . に与える)という言葉を基準に考えた時に、英語では文にフォーマットのようなものがあることに気づくことができます。
絵にしてみるとこんな感じですね。
give形の単語が使われた後に続くのは、基本的に「誰に」「何を」与えるのかという情報。
上の絵では、鎖でgiveの後の単語を繋いでみましたが、これくらい「give+◯+◯」とセットで覚えても良いくらいにこのパターンはがっしりとしています。
ある意味「give」という単語を使う時のフォーマットと考えても良いかもしれませんね。
つまり、このフォーマットに単語を当てはめていくだけで、「〜に(…を)与える」の文が作れてしまうわけです。
上の例文は、She gave me a present.(彼女は僕にプレゼントをくれた。)でしたが、
例えば動詞に「left (leaveの過去形)」が使われた場合を考えてみましょう。
He left me a message.
(彼は僕にメッセージを残した。)
[主語 leave O1O2]であれば、与えるは与えるでも「“残す”のイメージ」が、このパターンに加わって文が構成されます。
例: We can offer you an extra discount of 5% on this order.
(私達はあなたのこの注文に対してさらに5%の割引をあげられます。)
この例では「offer」が「〜に、〜を与える」の「give」のニュアンスを持った単語として機能していますね。
このように、give や 「〜を与える」を意味する単語が出てきた時は、主語がO1にO2を与えるという意味がこのパターンの背景になっていると意識すべきでしょう。
別の言い方をすれば、この文の形をみたら動詞の意味が分からなくても「主語が〇〇に〇〇を与える。」で大義は訳せてしまうわけです。
- give を使う際は穴埋めを意識すると自然な分が作りやすい。
- give の後は人か物が2つ続くときは与えるといるニュアンスがイメージで伝わる。
「Give + 人 +モノ」と「Give + モノ to 人」の違いとは?
先程の内容に加えて、もう一つ「give」の2パターンのニュアンスの違いについても触れておきましょう。
1. Giveの後に「人」「 物」と続くパターン
She gave me a present.
2. Giveの後に「物」 to 「人」となるパターン
She gave a present to me.
使われている単語は「to」以外全く同じですが、この 「to」には「この人に」という対象を強調する役割があります。
ですので、2のパターンは単純に、
「彼女が私にプレゼントをくれたんだ」というだけでなく、
「(他の誰でもない)僕に彼女がプレゼントをくれたんです。」というニュアンス。
ここまで理解できていればこの第4パータンはバッチリなのですが、
これが受け身の文になると途端に英文をどう読んでいいか分からなくってしまう人を見受けます。
そこで、このパターン4の文が受け身になった時にどんな文章の形になるのかここでしっかり確認しておきましょう。
[重要] 受け身の時、この第4パターンはどんな形になる?
ここからは少し応用の考えになりますが、TOEICのような実際の問題ではかなり出題されますので理解できるまで食らいつきましょう!
先程出てきた以下の文を「与えられた」という意味になるように受け身の形にしてみます。
She gave me a present.
(彼女にプレゼントをあげた。)
↓ ↓ ↓
I was given a present (by her).
(私は(彼女から)プレゼントを与えられた。)
プレゼントが与えられたのは「私 (me)」なので、
「私は彼女からプレゼントを与えられた。」日本語になりますね。
受け身の文になるとこのパターン4は、
「主語+be動詞+given(過去分詞)+与えられたもの」
という形をとります。
この形に英文を見た時には「give (与える) のニュアンス」を持った単語であるか予測しながら読んでみる習慣をつけておくといいでしょう。
最後にこの英文パターン4が受け身になった例文を紹介しておきます。
例: Mark Tanaka’s construction company was awarded the building contracts for several public amenities around the city.
(マーク・タナカの建設会社は街にあるいくつかの公共施設の建築契約を受注した。)
ここでは「award(〜を発注する)」という単語が、先程受け身の形のところで説明した「given」の使われ方をしてるのが分かるでしょうか。
I was given a present.
「主語+be動詞+given(過去分詞)+与えられたもの」
Mark Tanaka’s construction company was *awarded the building contracts.
実際の文ではこの受け身の形のように英文パターンが少し姿を変えて登場することがよくあります。
しかし、もし基礎が頭に入っていれば、始め誤って解釈したとしても、その後に修正でき英文解釈の精度を高めていくことができます。
色々な英文に触れて、今回のような英文パターンを見抜けるようにしていきましょう!